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2012年11月16日
10月の進捗状況【磁気探査】
10月は杭工事に先行して磁気探査を行なっています。
磁気探査とは、陸上あるいは海上から磁力計により磁場を測定し、地磁気の異常から埋没鉄類の位置及び深度を解析する方法です。
埋没した不発弾等は鋼鉄で製造されており、地球磁場で年月の経過によって磁化され局所的に磁気異常が生じます。その異常反応を測定、解析することによって埋没鉄類の有無を調べることができます。しかし、必ずしも埋没鉄類が不発弾とは限りませんので発掘し目視確認する必要があります。その結果を報告する作業を磁気探査業務と称しています。
先の沖縄戦では、連合国軍が航空機から投下した爆弾や艦船及び戦車から発射した砲弾等は約20万トンにも及び、そのうち何らかの原因で爆発しなかった不発弾等は1万トン(5%)と推定されています。(その1万トンには永久不明弾500トンも含まれています)
戦後は、占領した米軍の不発弾処理隊によって処理され、祖国復帰後は陸上・海上自衛隊の処理隊によって推定埋没不発弾1万トンの内、7千200トンが処理されています。しかし、まだ2千300トンが県内各地に残存することになっており、これら危険な不発弾等を探査発掘する方法には磁気探査が一般的に用いられています。
。※一般社団法人 沖縄県磁気探査協会HPより
※西原町史 第五巻 資料編四西原の考古より抜粋
「1941(昭和16)年12月、太平洋戦争が勃発した。開戦当初、破竹の勢いで太平洋諸島や東南アジア方面まで快進撃を続けていた日本軍は、1942(昭和17)年6月のミッドウェー海戦を境にして後退を余儀なくされた。戦況が悪化してきた1944(昭和19)年4月、大本営は沖縄に直轄の第32軍(沖縄守備軍)を配置した。同年8月20日、西原国民学校や各字などには第62師団歩兵第63旅団歩兵第11大隊1,200名余が駐屯するようになった。
1944(昭和19)年10月10日、米機動部隊の艦載機延べ1,400機が南西諸島を空襲した。この日、那覇の90パーセントが焼失し、西原では兼久にあった製糖工場や小那覇の飛行場などが爆撃された。」
建設地では、県によって行われた広域地区不発弾等処理工事において、5インチ艦砲弾3発、61mm追撃弾2発、75mm砲弾1発を確認し、撤去した経緯があります。
今回の磁気探査業務では、5インチ艦砲弾1発が確認され、自衛隊の不発弾処理隊によって無事撤去されました。
Posted by 西原町役場 at 15:38│Comments(0)